「CSマイスターは制度として注目を集めましたが、お客様に喜んでいただけたのは彼らの臨機応変な対応やお客様のことをおもんばかる気持ちに対してであり、形や数値としては表せない感覚的な部分が大きいのです。最終的には”人間力”ともよべるもので、画一的な研修では身につけられるものではないだけに、教育するには大変難しいものがあります」(中川副本部長)
システムや研修制度が充実し、サービスに関わる技術、対応力ともに高いレベルに達したかに見えるが、お客様満足度を高める取組みはまだまだ十分ではないと話す中川副本部長。シャープのサービスはまだ進化を遂げようとしている。
新たな取組みのひとつとして、お客様相談センターの一角に「モニタールーム」を設置した。モニタールームはVOCS(Voice of Customer and Service)活動の一環としてスタートしたもので、モノづくりに関わる事業部の企画、技術、品質管理担当者が直接お客様の声に触れられる。お客様の声を直接聞くことで迷っていたことなどがクリアになり、次期製品作りにスピーディに活かせると、事業部のメンバーからは好評だ。
「5年ほど前からアフターサービスに関する仕組みや取組みを強化した結果、質の高いアフターサービスを提供するベースはできたと思います。そのベースのうえに新しく始めた数々の取組みもうまく機能するようになりましたので、最近ではさらに効率よく運営することなどを目標に、主にボトムアップの部分に力を入れています」(中川副本部長)