大切な衣類や洗濯物を守るために知っていただきたいこと
衣類や布製品など繊維製品の品質表示や取り扱い表示とは?
一般的な衣類や布製品などの繊維製品は品質表示や取り扱い表示のタグが織り込まれています。
品質表示や取り扱い表示には素材名、洗濯マークや洗濯条件、取り扱い上の注意などが記載されています。

- 洗濯機で洗えるかどうかは衣類や洗濯物に付いたタグの取扱い表示(記号)や注意文を確認します。
※ 記号の種類や組み合わせ、取扱いの注意などにより洗い方が変わります。■ 取扱い表示の例
取扱い表示(記号) 洗い方 洗濯機で通常の洗濯ができます。
記号内の数字は洗濯できる液温(水温)の上限をあらわします。※ 左記の場合、液温40度を限度とし、洗濯機で通常の洗濯処理ができます。※ 当社製品(洗濯機)の場合、50℃以上の温水は使えません。
【本体の変形や故障の原因】洗濯機で洗えますが、少量での洗濯をおすすめします。
左記の場合、液温40度を限度とし、洗濯機で弱い洗濯処理ができます。※ 当社製品(洗濯機)の場合、50℃以上の温水は使えません。標準コースで洗えますが、まとめ洗いすると生地を傷める場合があります。
【本体の変形や故障の原因】
まとめ洗いを避けて洗濯ネットをご使用いただくか、単体で洗ってください。※ 毛布や敷パッドなど寝具類の場合は毛布コースで洗ってください。洗濯機のおしゃれ着コース、ホームクリーニングコースで洗えます。
左記の場合、液温40度を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯処理ができます。
洗濯ネットに入れて単品で洗ってください。(まとめ洗い不可)※ 洗剤は必ず「おしゃれ着用洗剤」を使用してください。※ 標準コースなど、強い水流で洗うコースは使用しないでください。
【生地の傷みや破損の原因】手洗いで洗えます。(洗濯機で洗う場合、条件があります)
本来は洗濯機では洗えませんが、おしゃれ着用洗剤で洗える衣類については、おしゃれ着コース、ホームクリーニングコースで洗える場合があります。※ 洗剤は必ず「おしゃれ着用洗剤」を使用してください。※ 標準コースなど、強い水流で洗うコースは使用しないでください。
【生地の傷みや破損の原因】洗濯機で洗えません。(水洗い禁止表示)
水洗いできないため、洗濯機で洗えません。※ 下記のドライクリーニング表示が一緒に付いている場合はクリーニング店に依頼してください。
【洗濯機で洗うと生地の傷みや破損の原因】ドライクリーニングができます。(ドライクリーニング表示)
パークロロエチレンおよび下記記号の欄に規定の溶剤でドライクリーニング処理ができます。(下線ありの場合は、弱い処理ができます)ドライクリーニングができます。(ドライクリーニング表示)
石油系溶剤(蒸留温度150~210℃、引火点38℃~)でのドライクリーニング処理ができます。(下線ありの場合は、弱い処理ができます)
洗濯機をご利用いただけない衣類や布製品は?
衣類や布製品の種類によっては洗濯機で洗濯や乾燥すると洗濯物の傷みや破損、脱水時の異常振動により本体の故障や怪我の原因になるものがあり、洗濯機がご利用いただけないものがあります。
お洗濯の前に以下に該当するものが無いか確認してください。
※ 以下のものを洗濯・乾燥すると洗濯物の傷みや破損、本体の故障に至る恐れがあります。
洗濯や乾燥が出来ないもの
- 防水性の衣類やシート、防水加工を施したもの
脱水時に洗濯物の水が抜けないため、洗濯物の飛び出しや異常振動によって洗濯機、周囲の壁などが破損する原因恐れがあります。
例) レインコート/サウナスーツ/ウィンドブレーカー/スキーウェア/ダウンジャケット/理美容用クロス/オムツカバー/自転車、自動車などのカバー/寝袋/防水シーツ/防水おむつ/防水エプロン など - ネクタイ、ブレザー、ジャケット、コート、スーツなど
芯地が多く、型くずれの恐れがあります。 - ウレタン(スポンジ類)、わた、ビーズなどが入ったもの、座布団、クッション、枕など
傷みや破損、脱水中に異常振動の恐れがあります。 - 皮革製品、毛皮製品、皮革装飾をほどこしたもの
変質や型崩れの恐れがあります。 - レーヨン、キュプラ、絹および混紡品など
著しい収縮や変色、表面変化 を起こす恐れがあります。 - 起毛製品、ベルベット、別珍など
毛倒れを起こす恐れがあります。 - 強撚糸使用の生地、ジョーゼット、クレープ、ちりめんなど
型崩れや表面変化を起こす恐れがあります。 - 和服、和装小物など
- 防しわ加工品、エンボス加工品など
表面の凹凸が消える恐れがあります。
洗濯物をやさしく・効率よく洗う洗濯量と洗濯前の下準備は?
洗濯機では決められた最大容量までお洗濯できますが、洗濯物の量(洗濯量)が多いと汚れ落ちが悪くなったり、衣類同士の摩擦や布絡みなどにより洗濯物が傷みやすくなります。
洗濯機で洗う際、洗濯量を最大容量の7割以下に抑えると洗濯物が洗濯槽内で動きやすくなり、汚れ落ちの向上と衣類傷みの軽減などが期待できます。汚れ落ちや布傷みが気になるときは洗濯量を容量の7割以下に減らしてみてください。
洗濯容量 | 洗濯量(最大量) | 洗濯量(7割以下) |
---|---|---|
10kgタイプ | 10kg | 7kg以下 |
9kgタイプ | 9kg | 6.3kg以下 |
8kgタイプ | 8kg | 5.6kg以下 |
7kgタイプ | 7kg | 4.9kg以下 |
6kgタイプ | 6kg | 4.2kg以下 |
5.5kgタイプ | 5.5kg | 3.8kg以下 |
4.5kgタイプ | 4.5kg | 3.2kg以下 |
洗濯前の下準備
衣類や洗濯物を洗濯機に入れる際、下準備をせずにそのまま入れると衣類同士の摩擦や布絡みなどにより洗濯物が傷みやすくなります。
特にファスナーやボタン、装飾品が付いたものを洗う場合、適切な下準備を行うことで衣類の摩擦や布絡みを軽減し、洗濯物をやさしく洗うことができます。
※ 洗濯ネットをご利用の場合は、入れすぎにご注意ください。
- ズボン類やポケットが付いたものはポケットの中を確認し入っているものがあればすべて取り出します。
- ファスナーが付いた衣類はファスナーのツマミが他の衣類に当たらないよう、ファスナーを閉じて裏返しにしたり、洗濯ネットに入れます。
- ボタンやホックが付いたものは閉じて裏返しにしたり、洗濯ネットに入れます。
- ひもが付いたものはひもを結びます。
- 糸くずが付きやすい衣類などは洗濯ネットに入れます。
- ワイシャツやブラウスなどはボタンを閉じ、畳んで洗濯ネットに入れると洗濯中の布絡みや浮き上がりを軽減します。
- くつ下やハンカチなどの小物は洗濯ネットに入れます。
- ブラジャーは市販の専用ネットに入れます。
- デリケートなものや取扱い表示に「ネットを使用」と記載のあるものは洗濯ネットに入れます。
洗濯物の入れ方
標準コースやすすぎ1回コースなどの自動運転コースは洗濯物の量や重さに応じて洗いやすすぎの水量が決まります。(洗濯計量運転)
しかし、洗濯物の入れ方によっては洗濯量よりも水量が少なく判定されたり、洗濯物が水に浮きやすくなったりすることがあります。
(汚れ落ちの低下や衣類同士の摩擦、布絡みなどによる傷みの原因)
洗濯計量運転後の水量や洗濯物の浮き上がりが気になるときは、以下の方法をお試しください。
- 洗濯物は大きくかさばる物や浮き上がりやすいものを先に洗濯槽へ入れてください。
※ 防水性のものやはっ水加工品は洗わないでください。<水に浮きやすいものの例>
- フリースやジャンパーなど表地や裏地が化繊100%のもの、または混紡のもの
- 細かい目の洗濯ネットに入れたもの
- くつ下やハンカチなどの小物類
- ワイシャツやブラウスなど化繊のもの
※ ワイシャツやブラウスなどは畳んで洗濯ネットに入れると浮き上がりにくくなります。※ くつ下やハンカチなどの小物類は洗濯ネットに入れます。(浮き上がりや脱水時の飛び出し予防)※ 給水中や洗濯中に洗濯物が浮き上がってきたときは、一時停止して、上から軽く手で押さえて洗濯物を沈めてください。 - 洗いやすすぎ運転中の水量が少ないとお感じの時は、「水量」ボタンを押して水量を増やしてください。
機種によっては洗濯計量後の水量を多めにする設定がございます。こちらもご活用ください。※ 水量がすでに最大水量の場合は、それ以上に水量を増やすことは出来ません。
デリケートな衣類の洗い方と毛布コースで洗えるもの
デリケートな衣類の洗い方
デリケートな衣類や下着などを標準コースなど水流の強いコースでまとめ洗いすると摩擦や布絡みなどにより傷みやすくなります。
衣類や洗濯物のタグに記載の取扱表示を確認いただき、下記の表示が付いたものは、ホームクリーニングコース、おしゃれ着コース、ドライコースで洗ってください。


以下の衣類は洗濯ネットに入れて洗ってください。
- ブラジャーやランジェリー製品、ストッキング、タイツなど
- 機能性肌着など
- レース付きの衣類など
ドライコースやおしゃれ着コースなどの詳しい内容・操作手順については、取扱説明書をご覧ください。
毛布コースで洗えるもの
洗濯機の毛布コースで毛布やマット類などが洗濯できます。
洗濯物の取扱表示のタグに以下の取扱表示(記号)が付いているもの

【脱水時の激しい振動により洗濯機や周囲の壁などが破損する原因】
- 枕や座布団、クッション類など
- ウレタン(スポンジ)が入ったもの
- 品質表示や取扱い表示の付いてないもの
タテ型洗濯機の場合、洗うものに合わせて別売品の洗濯キャップや大型毛布用丸洗いネットをご使用ください。
ドラム式洗濯乾燥機の場合、洗うものに合わせて付属品または別売品の洗濯キャップをご使用ください。
(正しい畳み方は取扱説明書をご覧ください。)
- 毛布コースで洗えるものや正しい毛布のたたみ方・洗濯槽への入れ方などの手順は、以下のリンクをご参照ください。
- 毛布コースの詳しい内容・操作手順については、取扱説明書をご覧ください。